2006年05月30日

●北京マンション内装工事奮闘記―007 水、配線工事

先日土曜日配線工事担当者に概要を説明し、さっそく工事をしてしまっていました。

・・・なんだかやられた気分。

配線工事、40元/mかかります。そのため、変更箇所はできるだけ短距離で結べるように計画をしておきました、、、が、明らかに怪しい。
既存のコンセントのとなりにひとつ増やすだけのところを、なぜか遠くから引っ張られてきている。ここは明らかな過剰工事。それ以外にもあちこち小さなとろこだけど、不必要な工事と思われるところがちらほら。

明日、問いただしてみよう。
いや、彼の工事が完了する間際に言うことにしよう。機嫌を損ねてへたな工事をされてもこまるから。


まぁこうやって無駄な工事をする気持ちもわかります。こうやって働く彼ら、どんなに一生懸命やってもこうした住宅を買うことはまず無理。そして彼らの給料はすべて単価計算。配線、何メートルいくらの世界で生きているはずです。ざっと計算しても一ヶ月2千元(約3万円)ぐらいかなと思う。
そりゃ、金持ちから取ろうと考えてしまうのはあたりまえですね。
普通の一般人なら不必要な配線工事をされても気づかずにいるでしょうが、こちらは一応建築ちょこっと知っているぞ人間です。見れば怪しいのはすぐ気が付きます。

う~どう対応をしたものか、、、。

Posted by tkm at 07:44 | Comments [0] | Trackbacks [10]

2006年05月25日

●北京マンション内装工事奮闘記―006 壁がなくなったよ~

今のオフィスから見下ろせる、内装工事中のマンション。昨日午前中なにやら黒い影がいくつも見えていました。昼に覗きに行くと案の定すでに壁が取り払われ無残な残骸が、、、。

すっかり広くなりました、、、。

奥に450mmの高さの床をつくり畳を置く予定。
手前が真っ赤な皮ソファーを置く空間。

こちらはキッチンと洗面、トイレ、浴室空間。手前側にキッチン、奥に浴室とトイレで、その間に空間を区切る壁とガラスを立てる予定ですが、、、。この開放的な空間をできるだけ壊したくない。昨夜、壁の無くなった空間に佇み夢想すること小一時間。

壁を極力無くすために、壁は腰までの高さ、ガラスも設けず浴室もトイレと同様カーテンで仕切るだけ、釣り天井もトイレ部分のみにしようか。その分、機能的に若干収納力などが劣るけれども、、、。

運良く今日は停電。仕事ができないため、作業員たちは朝帰っていき、一日空間を考える時間ができました、、、。

Posted by tkm at 16:12 | Comments [0] | Trackbacks [3]

2006年05月24日

●北京マンション内装工事奮闘記―005 内装工事特別休暇

昨夜夜12時、工事現場へ侵入。夜な夜なペンで壁に落書き、、、。

近々電気工事担当者に、コンセントの位置やスイッチの位置を指示しなければなりません。内装工事会社がこちらの希望を聞いてある程度電気配線図を準備していますが、あまりにも不正確っていうか適当。また予算内で収めるという感覚もないため、単に希望をそのまま表記されおり、いったいいくらかかるのか想像もつきません。40元/mもかかる配線工事は、やり方によっては、そうとうな出費も覚悟が必要です。
ということで、内装工事会社よりも詳細に位置や数、高さ等を記した図面を自ら準備し、昨夜はそれら計画に無駄がないかまた利用用途等を現場で最終チェック、および、電気工事担当者との打ち合わせをスムーズにするために、事前に壁にコンセント等の位置の落書き。

既存のコンセント位置をなるべく動かさないようにしつつ、必要な個所を最短距離で結ぶ経済効率が良いように改めて見直し。

ここで大きな問題を発見。
照明スイッチを反対側の壁に移動するだけで、3-5m(120-200元)は必要、、、。この個所が3,4箇所ある、、、。費用対効果を検討しつつ、大幅に照明スイッチの移動をあきらめました。

近々電気工事担当者と打ち合わせ、キッチンメーカーと打ち合わせ、ガス会社との打ち合わせ、タイルメーカー等への材料搬入指示、、、
中国では普通こんな雑務を日常の仕事をしながらやっているんだからすごいことです。聞くところ企業によっては、内装工事特別休日なるものもあるらしい。やっとその大変さがわかってきました。


それにしても、内装工事会社の工事担当者の口音(方言)がきつくてなかなかコミュニケーションが取れません。がんばって毎日聞き取って彼の口音に耳を慣らさないと。

Posted by tkm at 09:35 | Comments [2] | Trackbacks [10]

2006年05月22日

●北京マンション内装工事奮闘記―004 工事一日目


土曜日に、今回内装工事をお願いする今朝装修公司の設計士と下請け施工会社の物件管理者および物件担当者、三人立会いの元、工事内容の説明を行い、また内装工事の諸手続きをマンション管理会社で行いました。
月曜日から材料搬入工事を開始することになり、今日早速朝から材料が運ばれてきました。

思えばマンション自体の引渡しから内装工事開始までなんだか長い道のりでした。それもこれも、一番は資金不足だったんですけどね。

今日運ばれてきた材料は、、、。
隔壁を破壊して、別のところにつくるための、大量のブロックおよびセメント。そして防水剤、防水塗料。それからタイルを貼る接着剤?。
新しく作る壁は、キッチンと浴室の間、、、ただ単に隔壁をつくるだけではだめで、ちゃんと防水処理をしなければなりません。

明日から壁を壊すのかな、、、。一緒に壊したい、、、、楽しみ。

Posted by tkm at 14:18 | Comments [13] | Trackbacks [89]

●新IKEAで衝動買い、、、ソファー

思わず買ってしまった。。。
真っ赤な皮ソファー。。。

昨日新IKEAにようやく行って来ました。
地下鉄で東直門まで行き、そこから無料送迎バス。
日曜日の昼下がり、バスも人一杯だろうなと覚悟をしてバスを待つも、空席ができるくらいの人。IKEA店内も以前ほど人がごった返す雰囲気でもなく、開業当初の賑わいや交通麻痺状況はどこへやら、、、。やはり遠いから車持ち以外は行かなくなったか?

広い店内の样板间(モデルルーム?)をゆっくりと見ていき、内装工事が始まるマンションの家具や壁の色をいろいろ検討。
その後ソファーコーナーで、壁の色やカーテンの色を想像しつつどのようなソファーの色がいいのか頭の中で空間をつくる。

目にとまった真っ赤な皮ソファー、セール中3495元が2495元、、、こういうの昔から欲しかったんだよな~、でも今回の内装工事を含めた全体の予算にソファーは計上されておらず、購入はまだまだ先の話。値段もけっして安くないし。

と二時間ほどふらふらと店内を見て回り、いつもの癖で一回の処理品(傷物)コーナーへ、、、なっなんとあの真っ赤な皮ソファーがあるではないか。

値段を見ると1695元(約25000円)。

とっさに頭の中に空間と数字(お金)が駆け巡り、悩むこと15秒。「服務員~!!これ買います!!!」

今日から工事が始まり、新しい家には置き場所なんてありません、、、置き場所もないくせに、衝動買い。今は、会社のオフィス兼住居の片隅に立てかけてあります。

この紅いソファーを中心に全体の色をコーディネートしなければ、、、。

Posted by tkm at 13:56 | Comments [7] | Trackbacks [86]

●今朝、長安街で死にました。。。

うちのスタッフ、朝から怒り狂っています、、、。
社会がおかしい、人もおかしい、間違っていると、、、。

彼、毎日長安街を自転車で通勤してきます。普段と変わらぬ風景の中を爽快にペダルを踏みつつ来た彼、異質な光景を目にしたそう。

向こうからやってきた公安が一人、地べたに座り込んだ二人を覗き込み、様子を見つつ、どこかに連絡をとりはじめたらしい。
その二人はぐったりとし、まったく反応のない様子。明らかに死んでいたと・・・。


「こんなこと、あるか!こういう人間が生まれる社会がおかいしい。ましてや周囲の人間はいっさい無視、、、偶然通りかかった公安がやっと見つける、何かがおかしい。日本でこんなことないだろ、、、」
沈痛な面持ちで、こみ上げる怒りを抑えつつ、静かに語っていました。

「子供の頃から、ずっと自国が一番だと教育され、そう信じてきたのに、いまや、こうやって日本のこととか西方国家のこととか、簡単に知ることができるようになった。。。なんだか悔しいよ、、、ずっと騙されてきた感覚がふつふつとこみあげてくるのが、、、。」


北京戸籍の彼曰く、「北京はまだいい、光が多いから、、、。」と。。。

Posted by tkm at 13:20 | Comments [0] | Trackbacks [3]

2006年05月19日

●やっと週末

こんしゅう一週間、中国側にも日本側に喪振り回された、、、。
疲れた。

今日は午前中が超ハード、やっと一息ついたかな。

週末は、マンション工事の开工だ。。。

Posted by tkm at 11:53 | Comments [0] | Trackbacks [14]

2006年05月12日

●やっぱ日本人だなって思う、、、「謝罪」

日本と中国とやり取りをしていて、自分がとても日本人だなと思うことが多々あります。
仕事上、日本側の勘違いやミスで、こちらに問い合わせがきて、相手が自身のミスに気が付きすぐに謝ってきます。おもわずTKMも、
「いえいえこちらこそもっと的確に伝達しなくて、こちらこそ申し訳ないです」
とついつい口から出てしまいます。

これ、、、日本人だからなのか日本語だからなのか?

同じような状況が中国の取引先会社との間でちょくちょく発生しますが、、、たとえ先方のミスで謝ってくる状況があっても、TKMは日本語のように謝ることが無いような気がしますね。

というか、日本側とのやり取りと比べて、先方がすぐに非を認める状況は限りなく少ないような、、、ミスをミスとして認めない姿勢があるような気がしてなりません。

今朝も、、、

 取引先会社「おはようございます」
 TKM「おはようございます。今日納品の例の件どう?」
 取引先会社「昨夜も夜1時までやって、今朝も出勤時間前からやっていますが、ちょっと時間がかかっていて早くても今夜遅く、、、う~ん、今日は無理です。」
 TKM「まじかよ。なんで先に知らせてくれない」
 取引先会社「いや、だから今知らせている」

いやまぁねぇ確かに今日締め切りで朝一番で連絡してくれるているのは、先方は誠実に対応したつもりなんだろうとは思うし、一生懸命頑張ってやっていて、サボってないよとアピールする気持ちもわからなくもありません。。。

でもね、、、、。

まぁTKMは日中双方の間に立つ潤滑剤かな。できるかぎり日本側に迷惑がかからないように中国側をコントロールしていかないと、、、

Posted by tkm at 11:42 | Comments [2] | Trackbacks [209]

2006年05月09日

●ぺらぺらな建築

最近偶然目にしたBLOG、SIMONさんのエントリを見て感想、、、。勝手にトラックバック。

コピーをしたようなもの=ペラペラな建築
北京の建築がそう評されるのも少なからず間違ってはいないと感じます。しかしSIMONさんも触れられているように、それが生み出される建築状況は日本との比較で言えば恵まれているとも言えるでしょう。なぜなら土地はすべて国のものであり、土地の開発において、敷地境界の厳格性、日照の問題、建築用途指定等は、隣地の影響をほぼ受けず、あまり問題にされない傾向がありますから。また近隣の居住者等による権利の主張等も無く、したがって、優れた開発が提案され、決定権のある有力者に認められさえすればものすごいスピードで開発が進められていきます。

法律や権利等によってガンジガラメの日本とくらべれば、明らかに容易に建築目的の遂行とその達成が図られそうです。

中国の建築を眺めていると、外部と内部がよく切れている感覚を感じます。外部の表層のデザインはどうあれ、内部に矩形の空間を均等に並べるだけ(といっても、後の利用者の利用の範囲とその可能性を最大限に残そうとしている)で、建築は表層のデザインへと傾倒していくようです。
内部と切れた表層デザインが建築家の役割であるかのようで、日本でいうところの建築家とは職能の範囲が狭いように感じます。以前住宅区のデザインに参加したときに、立面デザインだけを外国の建築家に依頼したりしているのには驚きを感じました。そしてそれら表層デザインの建築が元来の土地に作用し、地域のランドマークやアクセントへと昇華し、場のポテンシャルを高めていく。
計画、設計のポイントは、周辺地域の中での位置付けが大きく占め、そのデザインの建築がその場にあることで、その地域全体の空間に作用していく。建築内部の構成や機能などはあまり重要視されていないように感じます。

よって、建築単体ではぺらぺらな建築と評されることは少なからず間違いないとは思いますが、日本で建築を見る際の感覚とは別に、中国の建築を見る上の軸のひとつとして、都市分析をいかように行い、場のコンテクストをどのように読み取り空間化していったのかを特に重要視して見て行くことが必要だろうと感じています。

Posted by tkm at 17:05 | Comments [0] | Trackbacks [11]

2006年05月08日

●北京マンション内装工事奮闘記―003 材料購入

このGW、17日の内装工事開始に合わせて、主要な材料や製品を買い漁ってきました。
場所は、南三環路十里河付近の美联と居然之家。このGW期間中は、ものすごいセールの嵐。4割引き5割引きは当たり前、さらに割引クーポンまでついてきます。昨日は、GW最終日ということで、祭りの最終日のあの感覚、ほぼ投売り状態で価格交渉。簡単にかなりいい値段まで下がっていきます。

すでにフローリングとタイルは購入済み。昨日はとくにキッチンを早く決め設計および製造してもらわなければいけないので、それをメインに市場を右往左往。ついでに目についた必要なものをすべて衝動買い。
 浴槽 2000元
 洋式トイレ 1938元
 システムキッチン 約4080元
 キッチン周り(ガス、換気扇、シンク、蛇口) 2150元
 シャワー 764元
 洗面シンク 190元
 洗面用蛇口 390元

一番金をかけた気がするのが、洋式トイレ。市場では400元くらいから1000元弱が大部分を占めている感じがしますが、、、今回購入は3900元の51%off。けっこうな高級品を買ってしまいました。その外形に惚れたんですよね。トイレはガラス張りにして、カーテンを中につけることにしました。こんなデザインの洋式トイレ日本では買えません。良くも悪くもデザインが豊富な中国は面白い。

さて、北京の住宅内装工事、顧客の大多数を占めるプチ金持ちたち。先のエントリーで説明した「B、半清包 主要な材料と設備以外の造作工事を委託」で工事を行うのが大多数だと思われます。今回のTKMとほぼ同じですね。昨日市場を右往左往していて「A、全包 設計、材料購入、施工トータルパッケージ」では起きないような問題が多々発生するだろうということがよくよくわかってきました。

購入したものが、ちゃんと収まらない?備え付けたい場所に備え付けられない?どうやって設置をしたらいいのかわからない?色合いが合わない、わからない。
なんだかそんなことが多々おきそうな雰囲気。いちおうTKMは建築の勉強をしてきた端くれ、図面くらいはまともに引け、おおよその構造や施工方法などもある程度の知識があるので、一応はトータルに全体を把握し調整することが少なからずできますが、、、。
これが普通の人であったら、いっぱい間違いが起きることは容易に想像がつきます。だって、トイレの排水溝の設置位置が、250mmか300mmか400mmmかなんて、普通は知らないし、赤がいいか青がいいか、全体のバランスを考えつつ色を決めていくことがTKMでも慣れてないのに、失敗は必然です。

全体を把握し調整してひとつのものをつくり上げる。その役目を施主である素人自らが背負わされているこの現実は、かなり過酷なものがあるのではないかと想像します。
ここらへんにもなんらかビジネスの隙間があるような気がしてなりません。

Posted by tkm at 16:04 | Comments [0] | Trackbacks [9]

2006年05月06日

●語学の苦しみ、といっても日本語。どうしたものか。

最近日本語が話せなくなっている!?
普通に友達関係ならばどうってことないのですがちょっと気の使う人との会話が成り立ちにくくなっていることに最近気がつきました。

先日日本から社長がわずか3日の滞在でやってきて、アテンドしてたのですが、、、
うまくこちらの意思が伝わらない場面がありました。特にこちらの考えや状況を相手へ説明するときの会話です。

日本語で文章を組み立ててそのまま発声する行為が極端に少ない北京での生活で、日本語を話す思考回路までが中国語を話す回路と同一化してきている気がします。

中国語は日常生活においてある程度支障のない程度にできますが、なんせ文法が滅茶苦茶。普段中国語を用いて、相手へ意思を伝える際に、頭の中にモヤモヤと伝えたい全体像があり、その断片を切り貼りしながら、なんとか内容を伝えている印象があります。日常生活上の簡単な内容ならば何の問題もないのですが、少々複雑になると、一気に中国語が離せなくなり、単語の連続で伝えるような感じでしょうか。

会話において的確によりわかりやすく相手へつたえるための文脈を構造化する能力が退化している。。。あ~どうしたものか。

Posted by tkm at 09:31 | Comments [3] | Trackbacks [12]

●女人街紅京魚の水煮魚

昨夜、女人街の紅京魚で饭聚に参加しました(14人ほどで回りはすべて中国人)。女人街へはこれが二度目、感覚的に遠いイメージがあるで、あまり遊びにいくことはありません。
前回この紅京魚を見かけ、辛いもの好きのTKMとしては、いつか機会があったら食べてみたいと思う候補のお店のひとつでした。

味は想像以上においしかった、、、。
水煮魚は普段は鲶鱼(なまず)しか食べないのですが、今日は草魚しかない様子。ここの草魚、今まで食べた中で最も美味しかった。。。「沸腾水乡の草魚よりもこっちが好きです。今も味を思い出し唾液が口から溢れ出してきます。
GW初日に食べた宮廷料理の美味珍よりもTKMはこうした料理のほうが美味しく感じる庶民。美味珍と比較するのがおかしいですけどね。

今回14人。ということで、水煮魚も二匹4斤多。これが二匹丸まるひとつのボールに入っているものだから、肉だらけ。ちょっとこれは無しでしたね。14人がつっついた後にもまだまだ肉が残っていましたが、とても手を付けたいと思いませんでした。二匹頼むときは、ボールも二つ準備したほうがいいですね。

13人の中国人に囲まれた饭聚。会話の内容の80%は聞き取れるのですが、話の輪に入れません。話についていけないことはどうってことないのですが、皆が笑うところで笑えないことにものすごくストレスを感じます。

帰りは一緒に食べたうちの一人、同じ住区の住宅を購入内装工事をし、最近引越しを終えたばかりの住宅の見学。いろいろ勉強になります。

女人街紅京魚 8415-5426

Posted by tkm at 08:33 | Comments [3] | Trackbacks [73]

2006年05月05日

●北京マンション内装工事奮闘記―002 自己防衛のために面倒な方法を採る

一つ前のエントリーで工事方法として、三種類をあげました。
A、全包 設計、材料購入、施工トータルパッケージ
B、半清包 主要な材料と設備以外の造作工事を委託
C、清包 すべての材料、設備、工具を提供し、施工者へ人件費だけを支払い

あきらかにAの全包って楽です。また材料の知識をも豊富な設計者がデザインを行い、それにあった材料を市場で探してきてくれて、施工の管理までしてくれます。すぐに日本との比較をして申し訳ありませんが、日本は完全にこのタイプになりますね。
でも、全包を望む客は非常に少数のようです。建材市場にある装修公司が集まったフロアを見回すと、現在施工中の物件を紹介している看板が目に付きますが、そこに表示されている契約金額は、いずれも造价(主要な材料、設備以外の工事費)のみの表示で、8000元~20000元などの記されています。これらはいずれもBの半清包です。

今回この半清包を選択したわけですが、これでもかなりたいへんです。フローリング、タイル、バスタブ、ドア、キッチン、便器から、蛇口、電気コンセント、ネットワークケーブルまで、などなど、多くの材料を自分で市場を回りひとつひとつ購入していかなければなりません。

なぜわざわざこうした方法をとるのでしょうか。

まず一点目に、費用を抑えるため。
装修公司の設計者は報奨金として契約金額の何パーセントかを給料として得ています。そのため、設計者はできるだけ高額な契約をとりたく、客の顔色を窺いながら、装修公司独自の扉やキッチン、収納や必要以上の装飾を薦めてくる傾向があるようです。各材料は、市場において安いものから高いものまでどのような価格帯でも手に入ります。例えば、フローリングならば、下は35元/平米から上は800元/平米などなど。そのため、自分の予算にあった材料を自由に探すことができ、選択の幅を大きく持つことができます。
二つ目に、騙されないように、、、。
市場には悪質な製品が氾濫しています。徹底的にコストを抑えようとする装修公司の手によって例えば体に害を及ぼすような接着剤や木材加工を使われる可能性があります。本当に信頼できる材料を自分の目で確かめ、自分の手で施工者に引渡し施工してもらうことで、騙される心配を軽減することがでます。

こうした理由から半清包方式をとることが最もポピュラーであるようです。

傾向として、全包方式の仕事が多い装修公司はこの分野でトップクラスの大きな会社であったり、中小規模であっても、客が非常に金持ちの場合に全包方式となるようです。一方で清包方式は、友達に施工業者がいる場合や、人に貸すための低額の投資目的マンションにおいて徹底的にコストを抑える場合、もしくは建築をかじっていて自分で図面をひける場合にもこの方法を採ることがあるようです。

Posted by tkm at 08:24 | Comments [7] | Trackbacks [37]

●北京マンション内装工事奮闘記001-工事契約



昨年購入したマンション、3月に引渡しを終えて、昨日まで二ヶ月間も寝かせつづけていました。ここ中国のマンションは構造のみのスケルトンで売られているのが普通、引渡しが終わっても、部屋は蛇口さえもありません。最近やっと資金に目処がついたため、昨日内装設計業者と、契約を交わし、5月中旬工事開始、6月下旬完成の予定で内装工事が始まります。

内装工事をするには大きくわけて通常二種類の方法があります。ひとつは装修公司に設計から施工を一括して委託。もうひとつは、施工队に直接委託する方法。前者は各建材市場のサービスを受けることができ、完成後の保証や修理等もあり、設計やデザインを無料でやってくれる。後者は客と施工者の間に入る装修公司にマージンを取られることなく、安く工事をすることができる。
また材料の購入についても、すべてトータルに装修公司にお願いすることもできますが、半清包といって、基本的な材料や設備はすべて自分で買い、その他の造作工事等を一括してお願いするのがポピュラーのよう。直接施工队にお願いする場合はすべての材料、工事道具等を自分で買い、人件費だけを施工队に払う清包と呼ばれる方法を採る人もいます。

今回は装修公司にお願いしました。
できるだけ費用を抑えるために施工队で清包方式でやりたかったのですが、ある程度の費用に目処がついたことと、水周りの工事が複雑で、既存の壁等を取り払い新たに空間を仕切りなおすため、下階への水漏れの不安があるため保証や修理等が重要になると考えたからです。
デザイン等はできるだけ簡素に工事をさせて、細かい部分は別に作りこみをしていくこととしました。

このGW期間は細かい部分の設計を仕上げて、全体のデザインをまとめていきます。

Posted by tkm at 07:31 | Comments [0] | Trackbacks [8]