2005年11月24日

●北京にRobert・Venturiがやってきた。at 清華大学美術学院

23日午後15時から美院のA楼三階报告厅で講演会という情報をゲット。ベンチュリか、、、10年ほど前に「建築の多様性と対称性」を読んで頭が痛くなったの思い出す。近代からポストモダンへと時代の変化を担ってきた重要人物であるとは思うけど、、、ややこしい話を英語で講演するとなると、こりゃついていけない。
しかし今日はたまたま日本は休日、やり残した仕事をしていたが、パンダ(パンダ)見たさに仕事を抜け出し、講演開始直前に清華美院へ向かった。
美院のA楼のエントランスは20人くらいの人が、なにやら保安のお兄さんとやりあっている。どうも彼ら、TKMと同じその講演会に参加する外部の人間らしい。講演会を聞きにきたんだと説明するも、外部の人間は入れないと門を閉ざす。静止を振り切り無理やり押し入っていく人や、学生証を見せて入っていく人の連れだと言い張り入って行く人もいたが、とりあえずここからは建物に入れてくれないようだ。
少し離れたBC楼エントランスへ向かった。こちらにも保安が立っていたが、止められることなく侵入成功!三階以上でBC楼とA楼を渡り廊下でつながっているため三階へ。何の問題も無く会場に到達。

いつもながら、テキトー。

会場についたまではいいが、人、人、人。会場からあふれ出た人が、扉から内部をくらいつくように様子を伺っている。扉付近は殺気立った人の熱気と臭気でいっぱい。え~臭気?うん、あの中国で人だかりの中で感じるあの臭気。その間に分け入ってちらりと壇上が見えた。お~あれがパンダ!いやベンチュリ!おじいちゃんがどっしりと座っていました。しかし周りがざわついてるためか、英語力不足のせいか、話している言葉が聞き取れず。ただ、文字だけのスライドが流れていく。しばらく様子を見ていたが、環境の悪さに頭がクラクラ。
講演会を諦めて、美院の建築見学に出かけることにした。

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この建築。けっこう良いです。
内部と外部が切れたハリボテの外観デザインのその辺の一般的な校舎と違い、そんなにパッとしない外観ですが、空間の構成とその計画に新しい提案をしているように感じました。
中国の建築は、パッと見のデザインが先行していて、大きな箱を作っておけばそれで良い。というのを強く感じていましたが、この美院は、実験室や研究室と廊下との関係、オフィス前のちょっとした空間などに今まであまり中国で見られなかった計画的なデザインがあり、そこに中国的な空間構成や雰囲気を持ち込んできれいにまとめあげているように感じました。そうこの建築を見て回って感じたのが、胡同空間や四合院です。外部と内部を明確に区切り、内部の空間に豊かさを持たせようとしています。内部においても、いくつかの吹き抜けホールが、それぞれの空間をつなぎ、そのホールに対しまた通路に対しても開かれた空間をつくる仕組みを何パターンかもうけ、講義室や実験室、研究室内での人の活動や動きを感じられるデザインがうまいと思いました。ただ単にガラスで仕切り透明性を高めるだけでなく、二重三重の層をもうけ、外からは内部の空間に自然に視線が導かれるが、内部からは外の空間をそれほど意識することなくそれぞれの作業に集中できるようになっている。


まぁここで見た計画的なデザインがある学校建築は、日本ではかなり主流であるため、真新しいものではありませんが、中国では今はじまったばかりです。ただ、日本では面積だの予算だの必要諸質だの、非常に厳しい制限で新しい空間をつくろうとしていますが、ここ中国はそのあたり日本よりゆるい感じがします。例えば廊下やトイレホールなど公共空間が面積的に非常に豊富であるようです。中国人建築家が最低でもこれをお手本に、というよりこれを乗り越えた空間を作り始め、それが主流になれば、日本ではやりにくい新しい計画的提案が次々に生まれ始めていくように感じます。

(後日写真と共に追記します)

Posted by tkm at 2005年11月24日 08:28
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