2005年02月28日
●ガラス張りの建築
中国のエネルギーの3分の1を消費しているという建築業を例にあげると、現存する多層建築の実に90%は保温機能を備えておらず、夏季と冬季には大量のエネルギーを費やして温度調整を行う必要がある。建築物1軒当たりのエネルギー消費量は、先進国の2~3倍に上っているという。 (【中国】40億元の商機?!温室効果ガス取引)先進国の2~3倍ってすごい数値です。 北京の建築を見ていると、本当にガラス張りだらけ。それも日本では高くてなかなか実現できないDPG工法ばかり。とてもうらやましく思いますが、その弊害がランニングコストに負担がかかってきています。 計画の際にどの程度そうした部分に配慮をしているのか・・・。
以前、日本料理店を計画したときに設備や空調など専門家に頼もうと提案していましたが、結局無視されてしまい、鉄板カウンターは煙が客席にまで及ぶようになってしまいました。
中国の建築雑誌を眺めていて、設備や環境への配慮などもよく見かけますが、それを実践する意識が乏しすぎます。設計者側は、いかにかっこいい造形をデザインするかばかりが先立ち、クライアント側も、ランニングコストを気にはするのでしょうが、そのコストはテナント料に上乗せすればいいとしか考えてないように思います。
法整備などの遅れがあると思いますが、たとえ法があったとしても、今の中国ではほとんど効力を示さないような気がします。
「良い」デザインは生まれていますが、21世紀に求められる「良い」建築は中国からはまだまだ生まれないような気がします。
Posted by tkm at 2005年02月28日 15:47
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